アテネオリンピック・セーリング日本代表選手団監督
B&G財団テクニカルアドバイザー
小松 一憲 さん
応募されたアイデアを見ていると、日ごろ指導に携わっている皆様の現場の声が聞こえてくるような気がしました。乗りやすさ、安全性、簡便性、これらはセーリングの楽しさを知る前に敬遠してしまうビギナーを引きとめる為に苦心されている皆様の使用艇に対する最大の要望でもあるのでしょう。
アイデアの中には、すぐに応用できるもの、展開次第では大きな効果が期待できるものがあり、審査と言うよりも勉強させていただいた感があります。
この様な機会を現場指導に携わる皆様の情報交換の場ととらえれば、大変有意義であったと思いました。
(社)日本舟艇工業会
事務局長 馬渡 健治 さん
今回の審査会には本当に多くのアイディアが寄せられ、審査に困りました。これらのすばらしい案が今後テストなどを経て早く実用化されることを期待します。
特別賞となったエアチューブの活用については、B&G財団としてゴムボートメーカーなどと提携し開発をされてはいかがかと思います。また、選には漏れましたが、ランドヨットへの改造も面白いテーマだと思います。
B&G財団のOPフリートの活動がさらに広がることを期待します。
日本オプティミストディンギー協会
副会長 国見 悦朗 さん
本来OPディンギーは子どもたちのセーリングのトレーニングボートとして作られてきましたが、設計も古く、セーリング入門者にとっては多少扱いにくい部分もありました。日ごろOPディンギーを使用して子どもたちのセーリング活動を支援している皆さまが、安全性や乗りやすさを更に増すために色々なアイデアをお持ちになっていることが良く理解できました。
審査にあたっては、どれも素晴らしいアイデアで選定に苦慮しましたが、簡単に改造でき効果の高いアイデアを第一に考慮しました。しかし、多少、改造面でコストや手間のかかるアイデアでも素晴らしい発想のものもありました。
これからも、日々子どもたちのセーリングにご支援いただいている皆様方の斬新なアイデアを取り入れて、よりセーリングの活性化を図っていただければ幸いです。
海洋センター・海洋クラブの皆様から寄せられたアイデアは、どれをとっても甲乙つけがたく、「乗っている人の笑顔」が今にも思い浮かぶものばかりでした。
ヨットを普及するため、“安全で乗りやすいヨット”を永年に亘り創意工夫し実践されている皆さんの情熱を強く感じております。
入選したアイデア以外にも、ヨットの各分野の専門家の審査員からいただいた意見や他のアイデアを合わせることによって、安全性、実用性などさらなる発展に繋がるものもたくさんありました。
これらのアイデアをぜひお試しいただき、B&G財団が海洋センター・海洋クラブに配備した約2500艇のOPディンギーが、これからも楽しく安全に活用されることを期待しております。
〜審査会の様子〜