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―小学4年生のとき、仲の良い親戚の子が地元のジュニアヨットクラブに入っていたので、練習についていって乗ってみたのがきっかけです。当時、私は札幌に住んでいたので、そこからほど近い小樽の海が練習場所でした。
■ ヨットはすぐに好きになりましたか。―札幌市内に住んでいたこともあって、町を出て海に行くこと自体が楽しかったです。クラブに入って週1回のペースで練習するようになり、自分でセールや舵を操って好きな場所に走っていけるところにヨットの魅力を感じました。また、クラブの子たちと仲良しになれたことも、ヨットを続けていく支えになりました。
―チームの仲間同士で支え合う団体競技も好きで、中学、高校とバスケットボール部に入っていました。平日は学校でバスケットボール、週末になると、中学時代はジュニアヨットクラブでOP級ヨットの練習、高校に入ってからは北海道セーリング連盟のもとでシーホッパーSR級の練習に励みました。
■ 高校を卒業した後は、鹿児島県の鹿屋体育大学に進学し、ヨット部で活躍されましたが、南国の生活環境に戸惑いはありませんでしたか。―実は気候に慣れず、大学2年生のときに夏バテで入院したことがありました。冬も寒くて辛かったです。というのも、北海道では冬はまったく乗りませんから、寒いなかでの練習経験がありません。しかし、鹿児島では厚着をして何とか海に出てしまうので、寒さと格闘することになるのです。
―海洋センター艇庫は室蘭のマリーナ内にあって、ヨット活動をするには最高の環境が整えられています。4月は寒くてあまり活動できませんでしたが、5月に入ってさっそく地元小中学校のプールで出前ヨットの体験教室を開きました。
人に何かを教えることは好きなので、出前ヨットのような仕事は自分にとても合っています。子どもたちは素直にヨットと向き合ってくれ、何人かが海洋センターのヨット教室に参加してくれるようになりました。成果を得ることができて、とてもうれしく思いました。
■ ご自身の練習も就職後すぐに再開し、2009年レーザーラジアル級ヨット世界選手権大会の国内選考会を勝ち抜きました。この大舞台に挑んだ理由を聞かせてください。―まずは、就職した海洋センター艇庫に北海道セーリング連盟のレーザーラジアル級ヨットが保管されていたことです。日本で同級の世界選手権が開催されることなんてめったにありませんから、この2つの偶然を活かして挑戦してみたいと思いました。
そのため、海洋センターを拠点に地元の中高生の指導をしながら自分も一緒に乗ってセーリングの勘を取り戻し、なんとか国内選考を通過することができました。世界選手権大会では、自分が世界や日本のなかでどのレベルにいるのかを知るとても良い機会だと思っています。
また、今回の挑戦をきっかけに世界へ向かう気持ちが高まりました。世界選手権大会では来年以降につながるレースをして、できればロンドンオリンピックをめざしてみたいと考えています。―水泳もカヌーも大学で習っていたので心配しませんでしたが、知らない人同士で1カ月も一緒に研修生活を送ることに少々不安がありました。でも、実際に研修が始まると日を追うごとに仲間同士の絆が深まって、とても良い人間関係を築くことができました。皆が地元に帰ってからも、きっと仕事の相談などで連絡を取り合っていくのではないかと思います。この人脈形成は思ってもいなかった財産です。
また、私は体育大学出身なので海洋センターでフィットネス教室もしてみたいと思っていました。ですから今回の研修でフロアリズム運動プログラムを教えていただき、とても参考になりました。私たちの海洋センターには艇庫しかあませんが、多目的ルームを使っていろいろなメニューを工夫しながら行っていきたいと思います。
このほか、ライフセービングの教科も為になりました。救急の大切さを知ったことを、今後の海洋センター活動に活かしていきたいと思います。
■ ぜひ、いろいろなことにチャレンジしながら、活力のある海洋センターにしていってください。インタービュー、ありがとうございました。