B&G海外体験クルーズ
大神山展望台
2003年3月28日金曜日
「B&G体験クルーズ」3日目。いよいよ小笠原父島に到着しました。父島までも快晴にみまわれ、絶好の自然体験日和となりました。
6時起床となったこの日、「ふじ丸」は父島二見港に入港しました。渡船を使い島に上陸。メンバーは4グループに分かれ、小笠原の自然を活用した体験プログラムを実施しました。3月といえ、日差しが強く、顔を火照らせながら、約8時間にわたるプログラムを、全員無事に終了しました。
みんな疲れていると思われましたが、夜に行われた「ダンスパーティー」では、たくさんのメンバーが参加し、40分間踊り続けていました。
残すところあと2日。これまで以上に、この貴重な体験に全力投球してほしいものです。
今日のスケジュール
時間 研修内容 場所
 6:00 起床・朝のつどい スポーツデッキ
 6:30 朝食 ダイニングルーム
 7:30 父島到着・渡船 父島・青灯台
ホエールウォッチング 父島沖
大神山トレッキング 大神山
海洋性レクリエーション活動 砂浜
海ガメ放流 砂浜
植物観察 大神山公園
小笠原の自然と歴史 小笠原ビジターセンター
17:00 父島出港 二見港
20:00 ダンスパーティー ラウンジ
21:00 夕べのつどい パシフィックホール
ふじまる現在地

クリックすると現在地が拡大表示されます。
今日の様子
起床・朝のつどい
B&G財団が創立30周年を迎えたこの日、メンバーの中にも誕生日を迎えた子が二人いました。1組2班の西谷慧さん(11歳)と、2組3班三浦公平君(12歳)です。
二人は朝の集いの際に、突然みんなの前に呼ばれ、"誕生日おめでとう"を告げられ、チーフリーダーからプレゼントをもらうと、驚きと喜びのいりまじった表情を見せていました。
朝のつどい
父島到着・渡船
今日は、待ちに待った小笠原・父島での寄港地活動です。父島の二見港には、2万3千トンの「ふじ丸」は着岸できないため、湾内に停泊して小型の船(130人乗りの通船)で、活動組ごとに次々と上陸しました。前日夕方から小雨がパラついていた天気も徐々に回復。活動が始まる頃には、時折汗ばむほどの天気となりました。上陸したメンバーは、早速、4つのグループに分かれて、"大神山トレッキング"、"歴史自然学習"、"海亀の放流"、"ホエールウオッチング"、カヌーやシュノーケリング、ビーチエアロビクスなどの"海浜活動"を体験しました。
父島到着
ホエールウォッチング
メンバー全員が夢見ていた"ホエールウオッチング"。この時期はクジラに出会えることが多い小笠原でも、必ず会えるとは限りません。期待に胸を膨らませたメンバーたちは、小型の船5隻に分かれて港を出発。約10分ほどの大村湾を出たところで、エンジンを止めます。ガイドさんから、ここで見られる"ザトウクジラ"の説明と探し方を聞き、みんなで目を凝らして探しました。しばらくすると、100mほど先の水面にうっすらと潮吹のようなものが。続いて大きな尾びれが現れて水面に消えていく姿が見られました。その瞬間、メンバーたちの叫びがあちこちの船から聞こえてきました。この日は、小笠原でも珍しいくらい、陸地に近い水面に現れ、その後何度もザトウクジラの姿を見ることができました。メンバーたちの夢がかなった今回のホエールウオッチング、この感動は一生忘れないことでしょう。
リーダー、スタッフも感激しきりでした。この小笠原の素晴らしい自然環境をいつまでも大切に残したいものですね。
ホエールウォッチング
大神山トレッキング
港の目の前にある大神山展望台まで、約150段の階段を20分ほどかけて階段を上ります。メンバーは、1日半ぶりの陸地の感触に、みんな、うれしそう!。でもリーダーやスタッフの中には、ちょっと辛そうな人も・・・。展望台では、二見港が一望できます。湾内に停泊している「ふじ丸」の真っ白い船体が、小笠原のマリンブルーの海に映える素晴らしい景色にみんな感激。帰りは、細い山道の階段を下りながら、途中、第2次世界大戦の防空壕を見学したり、南国ならではの"ガジュマル"を観察しながら、約1時間のトレッキングを楽しみました。
大神山トレッキング
海洋性レクリエーション活動
シーカヤック ビーチエアロビック

透き通るような父島の海で、カヌー、海中観察、ビーチエアロビクスを行いました。
カヌーではリーダーから、パドリングなどを教わった後、海に乗り出しました。自由自在とは言わないまでも、最後のほうはかなり上達したようで、海中に何か生き物はいないか探すほどの余裕を見せていました。
海中観察では、まだ肌寒い水温のなか、ライフジャケットを身にまとい、みんないっせいに海に駆け込んでいきました。最初は「つめたーい」と悲鳴のような感性があがりましたが、徐々に水温に慣れてくると、顔を水につけて、海中の生き物などを探したり、友達同士、海水をかけ合ったりして楽しんでいました。
ビーチエアロビクスは、カヌーや海中観察の準備運動もかねて、日本エアロビック連盟の公認インストラクター、伊藤まどか講師により行われました。エアロビクス自体がはじめてのメンバーがほとんどで、リズミカルな動きに戸惑いながらも、必死に講師のまねをして運動していました。

海中観察
海ガメ放流
父島には、毎年、"アオウミガメ"が産卵にやってきます。このアオウミガメの保護・研究をしている「小笠原海洋センター」では、毎年、約1万頭の"アオウミガメ"を放流しています。
メンバーは、最初に、飼育係りの皆さんから海亀の生態についての説明を聞き、特に、死んだ亀の胃袋から出てきたビニール袋やプラスチックなどを見ながら、人間が捨てたゴミが亀の命を奪うことを実感しました。その後、各組のメンバーが見守る中、1年かけて約25センチほどに成長した"アオウミガメ"を各組の代表者が1頭ずつそおっと波打ち際に放流。大きくなって、またこの海岸に戻ってくることを祈りながら、海に向かって元気に泳いでいく姿を見送りました。これからは、ゴミを捨てないようにするだけでなく、ゴミが落ちていたら拾って、少しでも海や川をきれいにするようにしましょうネ。
海ガメ放流
植物観察
小笠原群島に自生している植物は約300種類といわれ、そして、その50%が小笠原でしか見られない固有種です。最初は何もなかった島にどうして植物が生えてきたのでしょうか?。植物観察では、ガイドさんからの様々な質問をメンバーに問いかけながら、植物についての説明をしてくれました。みんなガイドさんの名解説ぶりに引き込まれていったようです。
植物観察
小笠原の自然と歴史
30の火山列島と217の島々からなる小笠原諸島は、100万年前の海底火山の隆起と波の浸食によってでき、その後、一度も大陸続きとなったことがない「海洋島」です。そのため、小笠原固有種のたくさんの動植物が見られ、東洋の"ガラパゴス"といわれています。その小笠原の自然(動植物)や歴史を、映像といろいろな展示物を見ながら勉強しました。
小笠原の自然と歴史
父島出港
1日思う存分楽しんだ父島ともお別れです。渡船やホエールウォッチングでお世話になった船が、ふじ丸に並走して見送ってくれました。
メンバー達はみなデッキに出て名残惜しそうに手を振り別れを惜しんでいました。
父島出港
ダンスパーティー
今日に順延された「洋上星空観察会」ですが、今日も雲がかかっていたため、中止となりました。その時間を利用し、自由参加の「ダンスパーティー」が開催されました。
予想以上に参加者が多く、会場となった"ラウンジ"はメンバーでいっぱいになりました。
曲にあわせ、みんな汗だくになりながら、自分なりの振り付けで踊りまくっていました。最初は恥ずかしがり見学していたメンバーも、友達から誘われ、踊りの輪の中に加わっていきましたが、男子よりも女子のほうが積極的な一面を見せ、この年頃は女子のほうが行動的なのでしょうか。
今日一日は、父島での体験活動に加え、ダンスパーティーと、さぞ疲れたことと思われ、ぐっすりと眠れることでしょう。
ダンスパーティー
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