注目の人 平成19年度小笠原特集


平成19年度体験クルーズの様子
 30周年を迎えた記念すべき今年の体験クルーズは、無事終了することができました。今回は天候にも恵まれ、例年に比べて船酔いに悩む子の数もかなり少なかったと思います。メンバーたちは、楽しい思い出をたくさん作ったことと思います。

 そこで今月の注目の人は、メンバーたちの船の生活を支えてくれたボランティアリーダー4名、そしてジュニアボランティアリーダー全員のコメントを連載でご紹介します。



第5話:ジュニアボランティアリーダーにインタビュー(7組〜12組) 1〜6組jrリーダー集合写真

●鈴木美香さん:7組担当/群馬県・高2

写真1 [参加の動機]
 昨年もジュニアで参加しましたが、その際、さまざまな仕事をリーダーの皆さんが懸命にこなしていることを知りました。そんな輪のなかに自分が入れたことで、かつてメンバーとして参加したときとは違った感動を得ることができました。今回も裏方の力になりたくて参加しました。

[たいへんだったこと]
 最初の頃、私の言うことをなかなかメンバーが聞いてくれず苦労しました。集合時の体の向きなどを教えるのもたいへんでした。

[楽しかったこと]
 そんなメンバーたちでしたが、日が経つにつれて話し掛けてくるようになり、皆が良い組にしようとまとまっていったので、うれしく思いました。将来は看護士になりたいと思っているので、次は保健担当のボランティアリーダーとしてクルーズに参加できたらいいなと思います。



●小田木英明君:8組担当/埼玉県・高2

写真1 [参加の動機]
 中学1年生のときにメンバーで参加した際は、初めて他県の子と話をしたことが良い思い出になりました。その後、また機会があれば参加したいなと思っていたら、ジュニアの仕事があることを親が役場から聞いてきてくれました。

 また、現在、自分は国立館山海上技術学校というところで船舶の構造や操舵技術などを学んでいるので、ぜひ「ふじ丸」に乗ってみたい、そしてメンバーたちに船のことを少しでも教えることができたらうれしいなと思いました。

[たいへんだったこと]
 乗船した直後は、メンバーがなかなか自分に馴染んでくれず、とても不安になりましたが、組ごとに集まって自己紹介をしてから、しだいに打ち解けるようになっていきました。メンバーのときとは違って、ジュニアで乗るのは遊びではないということを実感しました。

[楽しかったこと]
  日が経つにつれ、メンバーたちから船のことについて尋ねられるようになりました。特に、小笠原に着いて陸から「ふじ丸」の姿を見たときは、メンバーたちの質問を受けながらいろいろ説明してあげました。振り返れば、そんな体験が良い思い出です。



●桐原詩歩さん:9組担当/山梨県・高1

写真1 [参加の動機]
 中学2年生のときにメンバーで参加して班長を務めましたが、普段、年下の小学生と交流がなかったので苦労したことを覚えています。将来、私は小学校の先生になりたいので、クルーズのような機会を活かして小学生と触れ合う体験を重ねていきたいと思っています。

[たいへんだったこと]
 体にまとわりついたり、ときには蹴られたりと、メンバーたちからは、よくふざけて絡まれました。子どもにとって私は親しみやすいキャラクターなのかも知れませんが、絡まれる側からすればたいへんなときもありました。

[楽しかったこと]
 皆と一緒に生活しながら、いろいろな経験をしたことが良い思い出です。私は順応性が良いのか、知らないうちに組リーダーのしゃべり方までうつってしまいました。とにかく、クルーズの体験すべてが楽しかったです。

 また、初日、2日目あたりで船酔いに苦しんでいた子が、小笠原に着いてから元気に活動するようになったのを見て、とてもうれしくなりました。子どもが持つ復活力の強さに驚きました。小学校の先生になったら、このような貴重な体験を活かしたいと思います。



●堺谷 将君:10組担当/香川県・高2

写真1 [参加の動機]
 3年前にメンバーで参加した際、きれいな小笠原の海や洋上の満天の星空などに感動するとともに、たくさんの友だちができました。いまでも、そのなかの9人と連絡を取りあっており、いろいろ面倒をみてくれた当時のボランティアリーダーの人とも交流が続いています。
 今回は、そのボランティアリーダーだった人から声を掛けられて参加することになりました。小笠原の海なら何度でも体験したいし、もっともっと友人をつくりたいと思ったからです。

[たいへんだったこと]
 揺れる船のなかでメンバーたちの世話をすることがたいへんでした。そのなかで、いつも子どもたちに頼られていた組リーダーの対応力には、とても感心させられました。

[楽しかったこと]
 メンバーたちとの交流も楽しかったですが、機材の準備など裏方の仕事を通じていろいろなリーダー、スタッフの人たちと話をすることができて、とても有意義でした。できれば、次はボランティアリーダーとして参加したいと思います。



●伊藤瑞穂さん:11組担当/群馬県・高1

写真1 [参加の動機]
 昨年、メンバーで乗船した際、同じ県で1年先輩にあたる鈴木美香さんがジュニアで参加していました(今回も7組で参加)。美香さんはとてもたくましく、カッコ良く見えました。ですから、高校生になったら、私も美香さんのようにジュニアをしてみたいと思っていました。

[たいへんだったこと]
 メンバーのときは班長だったので、それなりにプレッシャーがありましたが、今回のジュニアの仕事では比較にならないほど大きなプレッシャーを感じました。自分が船酔いしていても、酔っている子を介抱するときは「大丈夫、大丈夫」といって励まさねばなりません。また、メンバーたちをまとめる際、いつも大きな声を出していたので、とうとう今朝(3月30日)は声がかれてしまいました。

[楽しかったこと]
 最初の頃、用事があると「ねえ、ねえ」などとメンバーたちから声を掛けられていましたが、航海が進むにつれてちゃんと名前で呼ばれるようになって、うれしく思いました。また、自由時間のときなどに、他の組の子からも話し掛けられたり、何か書いて欲しいとフレンズノートを持ってくる子もいたりするなど、頼られている自分がいることを知ってうれしく思いました。

 私は、小学校に入って初めて字を書くことができたとき、とても大きな喜びを感じました。ですから、将来は青年海外協力隊などに参加して、字が書けない人がいる地域に行って、字を教えてあげる活動をしたいと思っています。



●佐藤哲也君:12組担当/三重県・高1

写真1 [参加の動機]
 小学6年生のときメンバーで参加しましたが、小笠原では天気が悪くてホェールウォッチングが中止になってしまい、残念ながらクジラを見ることができませんでした。ですから、もう一度クルーズに参加してクジラに会いたいと思いました。その願いが叶ったのか、今回はすぐ近くで見ることができました。

[たいへんだったこと]
 小学校高学年の頃、自分はかなり大人になっているつもりでした。でも、今回、ジュニアの仕事で小学生のメンバーたちと接してみると、彼らがとても子どもに見えました。そんなメンバーたちの世話はたいへんでしたが、自分だって彼らと同じ年齢の頃はそれなりに幼かったに違いないと実感することができました。

[楽しかったこと]
 メンバーたちは、いつも積極的に話し掛けてくれました。心を開けば、子どもたちはどんどんこちらに入ってきてくれます。そんな子どもたちの無邪気さに接することができたのは、とても貴重な体験になりました。現在、自分は鳥羽商船高専の学生です。将来は船の仕事に就くことになりますが、いまは航海士をめざしています。