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B&G体験クルーズ特集

経験者たちが語るクルーズへの思い
 3月26日(日)〜3月31日(金)に実施された、平成17年度B&G体験クルーズにスポットを当て、リーダーやボランティアリーダー、ジュニアボランティアなど、子どもたちの船上生活を陰で支えてくれたスタッフへのインタビューを連載でご紹介します。

13名のOB、OGが集合!
石川君
今回のまとめ役となった石川君

 3月26日(日)の朝、ふじ丸に乗船すべく全国からメンバーたちが晴海ふ頭の客船ターミナルに続々と集まるなか、かつてメンバーやボランティアリーダーとしてクルーズに参加したことのあるOB、OGたち13名が、出航の見送りにやってきてくれました。パソコンや携帯電話のメールで簡単に情報が共有できる昨今、OB、OGの彼らもメールをやりとりして今回の企画をあっという間に立ち上げたそうです。

 「最初は、2001年のクルーズに参加したメンバーたち5名が集まって、今回の出航を見送ることを考えたのですが、その話がボランティアリーダーのOB、OGにも広まり、このように13名も集結することになりました」と、まとめ役の石川修平君。

 石川君は、ボランティアリーダーとしてクルーズに2回参加したことがあり、今回、ふじ丸の姿を目にした途端、またクルーズに参加したいという思いがこみ上げたそうです。

今も続く連帯意識

 乗船したOB、OGの間で、もっとも話題に上がったのは船酔いの体験でした。かつてのメンバーたちは、苦しむ自分を介抱してくれたリーダーを思い出し、ボランティアリーダーを努めた人たちからは、その介抱の苦労話が語り合われました。

今年度参加の子どもたち
リーダーを囲み楽しそうな子どもたち

 「船内を見学していると、かつてのクルーズで自分も仲間も皆が酔ってしまった光景が蘇りました。当時は、揺れる船のフロアに座り込み、いろいろな話を仲間としながら、なんとか気分を良くしようとがんばったものでした」(メンバー経験者)

 「自分は船酔いをしたことがなかったので、その苦しさをよく分かっていませんでしたが、ボランティアリーダーとして船酔いした子たちの面倒をしてみると、体力的にも精神的にも本当に辛いことなのだなと痛感することができました。船酔いの子が出ると仕事がとても大変になりましたが、子どもたちを励ましつつ、リーダー同士でもお互いに励まし合ったものです。ですから、クルーズが終わる頃にはリーダー同士の絆が深くなり、終わってみれば一致団結して1つのことをやり遂げたという充実感を得ることができました」(ボランティアリーダー経験者)

 同じ船に乗って生活を共にした経験。そこで育まれた連帯感は、下船した後も今日に至るまでずっと続いていると、皆が口をそろえます。

ふじ丸
みんなが出会った思い出のふじ丸

 「今回もそうですが、クルーズで知り合った仲間とは、今でも連絡を取り合っています。最近はメールでのやり取りが増えましたが、文通も続いています。手紙のやり取りが少なくなってきた時代に、こうした人間関係を築くことができたのは自分にとって大きな宝です」(メンバー経験者)

 「仕事で辛いことがあると、メンバーだった子から寄せられる手紙を読んで元気をもらっています。年下の彼らもがんばっているのだから、自分もしっかりしなければと励まされるんです」(ボランティアリーダー経験者)

 


共通の思い出という財産

ふじ丸にて
新しい思い出がまた増えました

 ふじ丸の再訪に際しては、OB、OGそれぞれがクルーズに参加したときの写真を持ち寄って見せ合うことを約束していました。懐かしい船の上で、昔の楽しい思い出を語り合うためでした。

 「共通の思い出は、とても強い絆になっているんです。クルーズを通して得ることができた日本中の友だちのおかげで、自分の世界が大きく広がりました」(ボランティアリーダー経験者)

 今回のクルーズでは、初めての試みとして高校生も参加できるジュニアボランティアの仕事も設けられ、今回集まった高校生のOB、OGのなかには、それを知って申し込んだ人もいました。さらなるクルーズ体験で自分を磨き、もっと友だちを増やしたいと願ったからだそうです。

 「申請が遅くなってしまったためか、残念ながら今回は選ばれませんでしたが、ぜったい来年も申し込みたいと思っています。かつて自分がメンバーとして乗ったときは、船酔いがひどくてリーダーに大変お世話になりましたから、その恩返しとして、新しくメンバーとして乗り込む子たちの世話をしたいんです。また、リーダーの仕事をすれば自分がもっと成長できるのではないかと思うのです」

 メンバーだった子がジュニアボランティア、ボランティアリーダーとして乗り込み、新しいメンバーたちの世話をする。このサイクルが続けば続くほど、深い人間の絆がどんどん広がっていくことでしょう。(※続きます)



  続く 第2話

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