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各種事業/活動記録

B&G幼児運動プログラム「第3回モデルセンター講習会」を開催!

幼児運動プログラムの更なる充実を目指して!

幼児運動イメージ写真

豊富な指導経験を持つ講師による実技指導や、講義、事例発表、ディスカッションと充実した研修が行われました

 平成23年2月25日(金)26日(土)の2日間、B&G財団事務所が入る海洋船舶ビルの10階会議室にて、「B&G幼児運動プログラム第3回モデルセンター講習会」を開催しました。(一部プログラムは品川区立戸越台中学校プールにて実施)
 この講習会は、全国に17ヶ所あるモデルセンター(=積極的に「B&G幼児運動プログラム」事業を推進し、普及の拠点となるセンター)の指導者のほか、導入センターやこれから導入を目指すセンターの指導者を対象に、新たな知識・技術の提供と情報交換をとおして指導者の資質向上を図ることを目的に実施しています。

 講習会には、14道県から28人の海洋センター指導者・保育士が参加し、地元自治体での更なる活動の充実を目指し、講義や実技指導・事例発表と盛りだくさんの内容に熱心に取り組みました。

広渡専務理事

開講式であいさつをするB&G財団 広渡英治 専務理事

※B&G幼児運動プログラムとは

 開講式では、B&G財団 広渡英治 専務理事が「B&G幼児運動プログラムにつきましては、お集まりいただいている指導者の皆様の熱心な取り組みによって、地域に根づいた事業展開がなされています。本講習会で地域に戻って即役立つ内容を学んでいただき、日本の将来を担う子どもたちのために、ともに協力して事業をすすめていただけますよう、お願い申しあげます」と挨拶しました。

発達障害への理解を深め、幼児の運動指導に生かす

喜多講師

「発達障害を正しく理解し、運動指導の際にも1人1人に合った対応を心がけてほしい」と話す喜多講師

 東京都発達障害者支援センターの 喜多民子 氏による講義「発達障害のある子どもへの理解と対応」が行われました。喜多氏は、注意欠陥多動性障害や学習障害など、それぞれの障害の特性や関連性を説明され、「指導する際にはただ大きい声やあいまいな言葉で注意するのではなく、具体的な理由や指示を示してください」と話しました。
 参加者からは、実際に現場で体験した事例を基に多くの質問が寄せられ、喜多氏はその1つ1つの事例を詳しく尋ね、それぞれに接し方などの対応をアドバイスされていました。

 講義後には、約1時間のグループディスカッションを行い、参加者相互の情報交換を図りました。4〜5名ごとのグループに分かれた参加者は、「保育園・幼稚園との協力体制」「プログラム周知の方策」など設定された4つのテーマについて、日頃の指導や事業運営の経験を参考に、熱心に意見交換を行いました。

財団からウェブシステム説明

B&G財団から、新たに運用する運動能力測定WEBシステムの説明を行いました。

グループディスカッション

ディスカッションでは時間が足りないほど熱心に意見が交わされました。

アクアリズム実技講習
〜参加する側の目的を理解し、プールが「楽しい」と感じてもらえるように〜

木尾講師

指導者に大切な要素について、スケッチブックに要点をまとめ分かりやすく説明する木尾講師(左端)

 アクアリズムの実技講習は、シドニー五輪競泳銀メダリストである中村真衣さんのマネージャーを務めている鰍iSS 木尾克己 氏を講師に迎え、品川区立戸越台中学校プールで行われました。
 「幼児の水慣れプログラム指導法」をテーマに講義と実技指導が行われ、木尾氏は、「幼児を指導する指導者は、幼児期の脳の発達について理解していなくてはいけない」と説明。さらに幼児教育で重要なツールといわれる“音楽”の効果的な使用法や、プールを楽しいと感じさせる指導の大切さについて話されました。その後、参加者は実際にプールへ入水し、木尾氏のアドバイスのもと、2人1組になってのバタ足の幇助法と、ロープやチューブを使った効果的で“楽しい”練習メニューを体験しました。

事例発表 横芝光町大川氏

横芝光町光海洋センター 大川秀行さん(右端)は、教室で実施しているプログラムを紹介してくれました。

事例発表 にかほ市斉藤氏

海洋センターでの教室の様子について事例発表した、にかほ市象潟 斉藤徹さん

木尾講師実技

長年の指導経験に基づく木尾講師の幇助法を学ぶことができ、参加者は感動!

フロアリズム実技講習
〜器具を使った運動指導について効果的な指導補助の方法を学ぶ〜

藤井講師

実際に幼児をモデルとして柔軟体操のポイントを指導する藤井講師

 フロアリズムはVIP体操教室 藤井初美 氏を講師に招き、「器具・手具を使った基本的運動指導法」の実技講習が行われました。参加者は藤井氏の指導のもと、柔軟体操、リトミック、フープを使った運動プログラムを体験。その後、鉄棒運動の指導補助の方法について、藤井氏が注意点などを細かく説明しながら模範を示し、数名の参加者が実際の指導補助に挑戦しました。
 器具を使った運動の指導については、参加者の多くが日頃から難しさを感じているようで、藤井氏に多くの質問が寄せられました。藤井氏は、「子どもが体操嫌いになってしまわないように」と、効果的で安全な指導補助のポイントとほめることの重要性をアドバイスしていました。

鉄棒運動

実際に鉄棒運動を補助する参加者に、藤井講師がポイントを教えます。

フープを使った運動

子どもたちが動くフープをくぐるプログラム。適度なスピードで真っ直ぐにフープを投げる必要があり、皆で真剣に練習。

フロア実技

藤井講師の叩く太鼓のリズムに合わせ、全員でリトミックを体験

事例発表 B&G財団

事例発表:音楽体操 B&G財団

事例発表 いすみ市吉野氏

楽しい音楽体操を2例紹介してくれたいすみ市岬海洋センター 吉野万智子さん

事例発表 亘理町 藤倉さん

フロアリズムの教室について事例発表をした亘理町海洋センター 藤倉敏治さん

参加者の感想

・実技研修が多く、学んだことが実際にセンターに持ち帰って使えるので、参加して良かったと思います。

・今回はじめて講習会に参加し、B&G財団の幼児プログラムへの熱意をとても感じました。私は保育士ですが、幼児運動の重要性もよくわかりましたので、これからも海洋センターの方と協力して、今まで以上に子どもたちの運動能力向上に努めていきたいと思います。

写真:

地域の子どもたちが楽しく、笑顔で運動能力を高めることが出来るよう、講習会で学んだことを生かして頑張ります!!