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B&G特派員便り:宮城県亘理町で「平成20年度フロアリズム教室(第4期)」を開催!
 〜 フロアリズム大好きっこ78名が体験 〜

■ 県内の海洋センター指導員が熱心に見学
 
 2月4日(水)に亘理町B&G海洋センター体育館で今年度第4期目になる「幼児運動プログラム」フロアリズム教室が開催されました。

 当日は二十四節気の立春。晴れ渡る天候の中、亘理町B&G海洋センター体育館隣りの逢隈保育園、逢隈児童館より元気な78名が参加し、今年度第4期目のフロアリズム教室が開催されました。

 亘理町海洋センターは、県内唯一のプログラム実施海洋センターで平成8年より13年間「フロアリズム運動」を行っているモデルセンターです。
 亘理町では公立の保育所が4つ、私立の保育園が1つありますが、フロアリズムを行っているのは亘理町B&G海洋センター体育館に隣接している逢隈保育園・逢隈児童館の園児だけのようです。子どもたちは引率の先生と手をつないでセンターを訪れます。

 元気よく訪れた5歳児46名4歳児32名は、今年度4期目となる教室を待ち侘びた様子でした。
 他市町村の海洋センター指導者たちが見学するいつもと違った雰囲気の中でも元気いっぱいに体を動かしていました。

 開会のあいさつに訪れた亘理町教育委員会 生涯学習課 遠藤課長は「事業進展の要は、施設の立地条件や組織の横のつながり、またご理解ご協力をいただけたからこそ、ここまで行うことができました。ほかの施設では、送迎や道具の搬入等問題があります。これからもマンモス校にはできない町の保育園だからできるサービスを展開したい」と話されていました。  このほか、亘理町海洋センターでは平成19年度より転倒予防プログラムも行っており、精力的にスポーツと健康、運動と保健分野の連携を進めています。
宮城県亘理町B&G海洋センター
宮城県亘理町B&G海洋センター

開会のあいさつ
開会のあいさつ
亘理町教育委員会 生涯学習課 遠藤課長

帰りの様子
右に見えるのが海洋センター
奥に見える逢隈保育園
元気な幼児たち
元気よくあいさつをしてフロアに勢いよく入ってきます

■ 「B&G幼児運動プログラム(フロアリズム)」
 
 今回は年に一度、財団から事業部指導者養成課大関課長を招き、フロアリズム教室を子どもたちが体験するのと同時に、指導者、保育士のスキルの向上を目指します。

@挨拶
 子どもたちは前に立つ先生が普段とちがうことに戸惑いもなく元気に挨拶をします。

A準備運動・移動あそび「跳び箱走」
 子どもたちは先生の動きを真似て動き出します。動作の中でルールを認識しながら、フロア一面を使って様々な運動をします。
 移動あそび「跳び箱走」では、跳び箱の上で先生に補助してもらいながら台上前転。その後コーンをジグザグに走り抜けます。

B神経系サーキット
 体も温まってくる頃に道具を使って運動します。
 一人では、経験できない運動に挑戦しようとする子どもたち。しっかり指導者もお手伝いします。
 今回は平均台、跳び箱の枠の上を歩くことで、バランス感覚を養い、鉄棒で逆上がりに挑戦します。

C神経系運動
 今度は「棒」を使って運動します。棒をみて判断し、協応性や手から落ちないように上手に持つ巧緻性を養います。

D運動あそび「リレー」
 カラーコーンをスラローム、敏捷性を養います。
 最後にいろんなものリレーを行いました。
あいさつ
@挨拶 4期目ということもあり、子どもたちはわくわくしている様子でした

準備運動「キンダー体操」
A準備運動「キンダー体操」

移動あそび「跳び箱走」
A移動あそび「跳び箱走」 (写真上)台上前転→(写真下)コーンをジグザグ走


<B神経系サーキット>
平均台 少しぐらい高くたって平気!
よーくみてすすもう
鉄棒 鉄棒もお兄さんがいればへっちゃら
バランス運動 前の子に続いてわたります


<C神経系運動「棒」>
神経系運動「棒」
先生は赤をもっていますよ。赤ってどっち?
<D運動あそび「リレー」>
運動あそび「リレー」
亘理町には走るのが苦手な子はいません。 みんなで、お人形さんのバトンをつなぎます

■ 見学を終えて

 指導者、保育士を交えて意見交換会を行いました。スムーズに子どもたちを誘導できるように道具のレイアウトを子どもの行動や思考を考慮して配置することや、見学に訪れたセンターからは事業導入についての質問がありました。
 長年プログラムの普及推進に努めている大関課長は、「子どもたちの体力低下に歯止めが掛けられない状況です。フロアリズム運動をベースに家庭でも日常的に子どもたちと一緒に体を動かすことが大切です」と話されていました。
プログラムを終えて
保育士の皆さんは次の子どもたちが来る前にアドバイスを頂きます

■ 保護者インタビュー

 みんなで体いっぱい使って動くことはいいことだと思います。就学時前の団体行動も遊びの中で覚えることができていいですね。

 フロアリズムのあった日は子どもからたくさんお話を聞かされます。毎回楽しみになっているようです。

 上の兄がいたので、町内でもフロアリズムを行っているのは逢隈保育園だけと知っていました。民間スポーツクラブでも同様なプログラムを行っているようですが幼稚園で体験できるのでありがたいと思います。今後も続けて欲しいですね。
意見交換貝

反省を踏まえ、より効果的に動けるように考えます

■ 特派員の感想

 先日、全国の体力テストの評価がでました。体力低下は、確かに子どもたちが安全に体を動かせる環境が減少していること、ゲーム機のとりこになっていく子どもが増加していることが要因であると思います。
 昔にくらべ、個々の運動能力が優れているスポーツ選手は、多くのメディアを沸かしています。北京オリンピック、メジャーリーグ進出など。
 しかし、体力低下が続くのは、幼児期に「運動」をしていない。その後も運動をしていないからできない。その結果が運動嫌いになっていくのでないでしょうか。オリンピック選手を生み出すことも大切だとは思いますが、勝ち負けにこだわらず、とにかく体を動かすことが好きな元気な子どもたちが増える環境つくりが必要だと感じました。与えられたスポーツ環境の中だけではなく、家庭内で一緒に運動ができる環境つくりへシフトすることが必要だと感じました。


取材:東北ブロックB&G特派員 宮城県登米市迫B&G海洋センター:千葉 桂志