B&G特派員便り:
香川県小豆島で平成20年度「B&Gレベルアップ研修会」開催!〜スループ艇・国際420級ディンギーを使った初めての試み〜
オリーブの実がたわわに実り、収穫が始まった香川県小豆島で9月30日(火)〜10月1日(水)の2日間、「B&Gレベルアップ研修会」が開催されました。
この研修会は、B&G海洋性レクリエーション指導員のスキルアップと艇庫活動の活性化を目的としたフォローアップ事業として開催されているものです。
全国の海洋センターに配備されているスループ艇(2人乗り)の国際420級ディンギーを使ってのヨット研修で、北京オリンピックにもコーチとして参加されたB&G財団のテクニカルアドバイザー・小松 一憲氏を講師に迎え、中国・四国地区の10センターから12名が参加。その内の4名は再登録研修も兼ねていました。
研修会場となったのは小豆島町室生の海の駅・道の駅小豆島ふるさと村です。宿泊施設やオートキャンプ場、テニスコート・体育館・グラウンド、手延そうめん館、いちご狩り園などを持つ滞在型・体験型の施設となっています。
この施設内にB&G池田海洋クラブ艇庫があり、年間を通してヨットやカヌーの活動をしています。
B&G財団 大島常務理事の挨拶
小松 一憲講師
■1日目
開講式が予定より30分も早く始まり、はやくも参加者の意気込みを感じることができました。台風15号の接近で小雨が降り続く悪天候でしたが、午後からは艇庫前で艤装と陸上でのシミュレーションを行いました。
OPヨットやシーホッパーには乗艇経験のある参加者も、3枚帆のスループ艇は初めてとあって、小松講師も難しい専門用語を極力使わず、分かり易く説明していました。
今回使用した国際420級ディンギーは7艇。小豆島町内海B&G海洋センターから4艇、三豊市高瀬B&G海洋センターから1艇、愛媛県今治市大三島B&G海洋センターから2艇を借りましたが、老朽化や一部破損があり、1週間かけて整備を行いました。
1日目は実践に役立つテクニックや3枚帆の帆走法などセーリングに必要な知識を学び、小松講師の微に入り細に入った教えに参加者は感心し聞き入っていました。

各部位の説明をする小松講師

わかりやすい説明に参加者も納得

熱のこもった講義は2時間にも及びました
■2日目
2日目、台風も高知県室戸岬の遙か南を通過し、途中から暑いくらいの快晴になりました。いざ待望の海へ!
最初は1〜2mの微風でしたが、天気が回復するにつれ3〜5mと、初心者には走りやすい風になりました。スピンネーカーと呼ばれる3枚目の帆の展開にてこずりましたが、午後からの帆走では沖に出るまでに全員が展開できるようになりました。
最後は簡易レースを行い、三豊市高瀬B&G海洋センターの関さん、さぬき市津田B&G海洋センターの三浦さんペアが優勝して小松賞を獲得しました。
1泊2日の研修会でしたが、内容も濃く、各センターに帰ってすぐ実践に役立つ講習内容に、満足のいく研修会となりました。来年以降も国際420級ディンギーを使ったレベルアップ研修会を実施してほしいとの希望が出ていました。

いざ出航です!

晴れた秋空が気持ちいい〜

スピンネーカーもしっかり展開されています

参加した皆さん、お疲れ様でした!
取材:四国ブロックB&G特派員 香川県B&G池田海洋クラブ:陶山 哲夫