B&G特派員便り:石川県穴水町で「水辺のインタープリテーション体験」開催〜地元の自然を知る〜
今回、11月28日(金)に石川県穴水町立向洋小学校で6年生(18名)を対象に穴水町B&G海洋センター主催の「水辺のインタープリテーション体験」が行なわれました。
「インタープリテーション」とは、直接体験することにより、参加者に楽しみや感動を与え、地域の自然に対しての興味や理解を効果的に深めていくための手法のことです。「楽しく学ぶ」「体験から学ぶ」「共に学ぶ」「地域に学ぶ」の4つの要素を大切にしています。
向洋小学校は校舎の前に穴水湾が広がり、各教室からは穏やかな穴水湾が一望できます。
岩本特派員だったら…眺めが良すぎて勉強に手がつかないと思います(汗)
開講式での今町貞夫教育長のあいさつ

地元の間伐材で作った記念碑

学校の玄関から見える海
ボラ待ちやぐらが左下に…
■外に出て五感で感じる……(視覚・聴覚・嗅覚)
五感を使っていつも生活している校舎周辺を感じてみました。
視覚・嗅覚・聴覚・触覚・味覚……さらに第六感があるかも(笑)
聴覚)雨の音、車のタイヤの音、鳥の鳴き声、波の音、傘に落ちる雨の音などが聞こえた。
嗅覚)外のにおい、アスファルトの濡れたにおい、潮のにおいなどを感じた。
触覚)風を頬や手のひらで感じ、風の向きを感じた。
五感で感じる体験

校舎の裏山で植物の観察

葉っぱ当てゲーム
葉っぱさがし……封筒に入った葉っぱを手の触覚で当てるゲーム。手を入れて首をかしげながら何度も封筒に手を入れて確認していました。

葉っぱジャンケン

校舎に戻り、休み時間にはB&G財団の岡田氏が、
生徒たちと楽しくコミュニケーション♪
「丸い葉っぱ」や「強そうな葉っぱ」というお題に合わせて、葉っぱジャンケンを行ないました。生徒たちは自分の葉っぱを「このとがったところが強そう!」「その葉っぱは大きいだけで、ぶつけると弱いぞ」などお互いの葉っぱを出し合って、勝敗を決めていました。
■海の生物観察……(視覚)
近くにある磯で行なう予定が、雨の為、学校での観察になりました。
まず、生徒にカニの絵を想像で描いてもらいました。全員の絵を見ましたが、昨日食べたのか…リアルなカニやアニメチックなカニ、甲羅が六角形やハサミが妙に小さいカニなど、さまざまなカニの絵がありました。
(1)カニは足が何本? 8本?10本? 答え → 10本(ハサミ含む)
(2)雄と雌の違いは? 答え → ※ふんどしの大きさ
雄は小さな三角/雌は大きな三角(卵を抱える為)
※ふんどしとは・・・・お腹におむすび型のマスク?みたいに見えるもの
■海の生物(カニ)の観察
グループに分かれて、本物のカニに触れながら細かく観察しました。
このカニは和田出・牛谷内指導員が 釣具屋 で捕まえてきました。 V〔^^〕V カニカニ

「カニのおなかはどうなってんの?」

「 ちゃんとハサミが動いてるーっ!」
■カルタ作り……(まとめ)
今回のインタープリテーションのまとめとして、みんなでインプリに関係したカルタを作りました。

手作りカルタでカルタとり。中にはダイビングする子も…
風、葉、カニ、海、イカ、イルカなどが描かれていました

カルタを読み上げるのは担任の浜中先生。
お手つきやフライングをナイスジャッジ!
盛り上がりました♪
■閉講式
「今日は自然と仲良くなれたと思います。これからも自然と触れる機会があると良いですね」と中前校長先生のあいさつで閉講しました。
■参加した子どもたちの感想
・楽しかったこと…カルタ取り、葉っぱあてゲーム、カニの観察など。
・いやだったこと…雨が降っていたのでびちゃびちゃになった、寒かった、葉っぱ探しのときに虫がいて気持ち悪かった、など。
・その他…葉っぱに毛があった、海で活動したかった、カニの観察中にカニがおしっこをしてびっくりした、など。
閉講のあいさつをする中前校長先生
■岩本特派員の感想
今回取材した向洋小学校は海に面した高台にあり、各教室からはまるでリゾートホテルにいるかのような眺めに感動しました。晴れていれば、取材が終わってからも海をボーっと眺めていたいなと思いました。
当日の天候は小雨で気温も低く、傘を差しながらのインプリとなりましたが、学校周辺や身の回りにある自然への感じ方が変わるような貴重なきっかけになった体験だったと思います。いつも見慣れた動植物も視点を変えると面白くなるのではないでしょうか…。
このインプリを通じて、参加者のみんなには、これからももっと地元の自然の再発見を体感してほしいと感じました。
取材:北陸ブロックB&G特派員 七尾市B&G海洋センター:岩本 栄三郎