B&G特派員便り:青少年育成3団体協働事業/ウォータースポーツプロジェクト
「親子&ジュニア アウトドアスポーツ体験ツアー」開催(愛媛県松山市)
8月4日(土)、瀬戸内海に浮かぶ「みかんと太陽とトライアスロンの島」愛媛県松山市中島町で、「親子&ジュニア アウトドアスポーツ体験ツアー」が行われました。
B&G財団では、日本トライアスロン連合、日本ライフセービング協会との3団体の連携のもと、今年初めて立ち上げた事業で、全国5ケ所で「ウオータースポーツ プロジェクト」を実施しています。
目的は「大自然とスポーツで親子の絆、光る汗」をテーマーに3団体の特色・ノウハウを活かした内容で、子どもや大人、親子を対象に自然と触れあいながら、心と体の育成や親子の絆を深め安全で正しいスポーツ習慣を身につける」ことです。
今回行われたこの体験ツアーは、このプロジェクトの一環として松山市中島B&G海洋センターが主催し、上記3団体と愛媛県トライアスロン協会、松山湯築ライオンズクラブの共催によるもので、秋田県にかほ市象潟、兵庫県豊岡市竹野、滋賀県高島市に続く4回目の開催です。
会場は開講式とラン実技・バイク実技は大浦港緑地公園、セルフレスキュー・スイム・カヌーと閉講式は約700m離れたアミアゲビーチで行われました。
台風5号の通過直後の天候が心配される状況でしたが、天候にも恵まれ11組の親子を含む子ども31名、大人11名の42名が参加してランニング・バイク・ライフセービング・スイム・カヌー体験の5種目のプログラムが実施されました。
地元のB&G中島海洋クラブからは14名が、四国で唯一の子どものトライアスロンクラブ「波っ子ランナーズ」(今治市)からは9名が参加しました。
中島町 大浦港緑地公園での開講式
フェリーから降りる参加者 先頭は今回の最年少者 小学1年生の大松花帆菜ちゃん
■ ラン・バイク
開講式の後、広々とした緑地公園の芝生広場周辺で、トライアスロン協会の伊藤講師から、ランニングのための伸びや前屈・旋回・肩甲骨回しなどのストレッチの方法やヒールアップやスキップ・ケンケンパなどのランニングドリルの紹介がありました。その後、緑のきれいな芝生の上を走るノーマルランを実施してランの実技は終了しました。
2種目目のバイクも同じ伊藤講師が指導し、ヘルメットのかぶり方や着脱競争をした後、公園内の通路でコーンポストを回るスラロームの練習をしました。
その後は、ヘルメットを素早くかぶり、早くバイクにのってスタートするコツ等を教わり、スイムからバイク・ランと10秒でも時間短縮できるようにするするトランジット練習をし、早速公園内でミニレースをしました。

お父さんやお母さんもがんばってランニングのためのストレッチやドリルの練習です

ヘルメットを着用し、バイクでスラローム走行の練習です。コーンポストでコースを作り、子ども達は真剣に取り組んでいました

ラン・バイク・ランのミニレースに挑戦!
ランニング スタートの瞬間です
■ セルフレスキュー・スイム・カヌー
昼前に近くのアミアゲビーチに移動、昼食後のライフセービングでは、広島県ライフセービング協会の講師から溺れた人の救助法や心肺蘇生法を教わり、ニッパーボード(レスキューボード)の使い方を習った後、大人・子どもに分かれ早速レースをしました。
スイムでは、トライアスロンでの泳ぎ方、マークブイの素早い周り方などを見せて貰い、子ども達は沖合のブイを回るリレーをしながら、瀬戸内海のきれいな海を充分に楽しんでいました。
最後はカヌー体験です。地元のB&G中島海洋クラブからの参加者は、鮮やかなパドルさばきを見せていました。

溺れた人の救命法の実演です。マウスツー・マウスや心マッサージなど「心肺蘇生法」を学びました

ペットボトルを使った救助法も教えてくれました

ニッパーボードを使っての沖のブイを回るリレーです。
知らず知らずのうちにレースに熱中!
■ 「親子&ジュニア アウトドアスポーツ体験ツアー」を終えて
行事の会場になった中島町は8月26日(日)に、「第22回トライアスロン中島大会」が開かれている島だけに、この大会を支援する「松山湯築ライオンズクラブ」からは、11名の会員が会場周辺の警備やコースの誘導などの裏方を勤めてくれました。また、参加者や大会関係者など全員にTシャツとお弁当も提供、参加者の安全のためにバイク用のヘルメットも寄贈してくれる等、物心両面のバックアップがありました。
愛媛県トライアスロン協会も2017年の愛媛国体にはトライアスロンが正式種目になることから、底辺の底上げと、今後のジュニア育成のために10名以上の補助員を派遣してくれました。
多くの人の善意で開催されたこの行事、B&G中島海洋センターの三谷さんは「是非来年も継続して開催したい」と意気込んでいました。
最年少の大松花帆菜ちゃんは5種目ともがんばって挑戦しました。将来のオリンピック選手かな。
■ 参加者の感想
親子で参加した大松さん親子。お父さんの「大松秀典」さんは、34才で4人のお子さんがいて、今回は一番上の小学1年生の「花帆菜」ちゃんと参加。
「親子で楽しい夏休みの思い出が出来ました。色々な体験や経験ができ、今後も4人いる子どもと海を通じ、親子で出来ることをやっていきたいです」とコメント。
娘さんの花帆菜ちゃんは、「疲れたけど、面白かったです。自転車に乗れるようになって4ケ月だけど、ミニレースもうまく走れました。大きい学年の友だちが一杯できてうれしい。また来年も参加したいです」と笑顔で話してくれました。

親子で参加した
大松 秀典さん(右上)と花帆菜ちゃん(左下)
今治市の波っ子ランナーズクラブから参加した「飯尾 建」くん 小学5年生。
今治市波方町にある四国で唯一のトライアスロンのジュニアクラブ。昨年結成され現在クラブ員は53名。トライアスロンの種目の内、バイクは警察の許可がなかなかでないので、バイクを除いた、ランとスイムで実施する「アクアスロン」に参加しています。
飯尾くんは、「今年波っ子ランナーズクラブに入りましたが、2回しかレースに参加していないので基本が充分に判りませんでした。今日は時間短縮に効果的なトランジットのやり方がわかったし、自分が直したいところもわかり、参加して良かったです」と嬉しそう。

今治市 波っ子ランナーズクラブの飯尾 建くん
地元、B&G中島海洋クラブの「俊成 泰輝」くん 小学6年生。
俊成くんの通う中島東小学校は全校生76人で、俊成くんは児童会長です。海洋クラブ員は17名で、今回はそのうち14名が参加しました。
「いつも海洋クラブでカヌー・ヨット・ローボートを練習していて、県大会にもローボートの選手として参加します。日頃、経験したことのない『ライフセービング』が楽しかったし、いい経験になりました。将来、地元中島町で開催されている『トライアスロン』に一度くらい参加したいです」とコメント。将来が楽しみです。

地元 B&G中島海洋クラブの俊成 泰輝くん
取材:四国ブロックB&G特派員 香川県 B&G池田海洋クラブ:陶山 哲夫