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千曲川で「こども海洋リサーチ“学習会”」を開催

5月29日(土)、B&G財団主催「こども海洋リサーチ“学習会”」(日本財団助成事業)が開催されました。当日は雨の予報をくつがえし真夏のような天候の中、親子13組31名が参加。長野県牟礼村B&G海洋センターや三水村B&G海洋センター関係者を含めて総勢37名となりました。
昨年度の学習会は、砂浜の侵食が著しい千葉県九十九里浜海岸と関東平野を流れる多摩川での調査でしたが、今回は、長野県内の
“千曲川”で、鳥や昆虫、植物を実際に自分の目で見たり、触ったり、匂いをかいだりして、思いっきり自然に接しました。

B&G公式サイト:野鳥を観察 バードウォッチング風景

先生の木登り技にビックリ。 (鳥居川沿い)
最初の観察地は、牟礼村と三水村の間を流れて千曲川に注いでいる鳥居川沿いの林道で、講師の信州大学 理数科学教育 理学博士 中村浩志先生の説明を聞きながら、道端の脇に咲いているきれいな草花や植物、昆虫などを観察しました。
途中、中村先生が「ぶり縄」と呼ばれる日本の伝統的な道具を使って、木登りを披露してくれました。千曲川で20年以上にわたって鳥の生態を研究しているだけに木登りはお手の物。10mのロープの両脇に50cm程の木の棒を結んだだけの簡単な道具を巧みに使って枝のない木をスルスルと登る姿に、参加した親子とも「不思議」「僕もやってみたい」と感嘆の声が上がっていました。

B&G公式サイト:中村先生の木登り 忍者みたいだなー

「あ、いたいた!」 (千曲川鼠橋付近)
千曲川の鼠橋付近にて、さまざまな野鳥の観察を行いました。先生の「あの木の上のほうに、ヒヨドリがいるよ」との声に各自、双眼鏡を片手にして、「どこどこ?」「あ、いた!あそこだ!」など真剣に探します。ヒヨドリを発見し、子どもに負けず劣らず、保護者も大いにはしゃいでいました。
草の間にはホオジロの巣も発見。覗いて見ると、中にはヒナが3羽!子どもも大人も、ようやく羽の生えそろったばかりのヒナの姿を見て、自然と笑顔が広がっていました。また、魚を手づかみで捕まえようと川の中に入っていくと、「水が冷たいよ!」「底の石がぬるぬるしてすべる」などと口々に言いながら、魚捕りに熱中し、4匹の小魚を捕まえることができました。

ウグイの塩焼きづくりも体験 (宮原さんの「やな」)
昼食は、千曲川でウグイのつけば漁をしている漁師さんの宮原さんの「やな」で、ウグイの塩焼きとなめこの味噌汁、持参したお弁当を食べました。ウグイの塩焼きは、竹串に刺した長さ20センチほどの、まだ口をパクパしているウグイに、自分で塩を振り炭火で焼いたものです。太陽の下、自分で焼いたウグイに「おいしい」と、親子で舌鼓をうっていました。

B&G公式サイト:ホオジロのヒナ ホオジロのヒナ見つけた!

カッコウ発見! (千曲川屋島橋付近)
千曲川の屋島橋付近では、砂地の川原に生息するアリ地獄を捕まえたり、キジバト、アオサギ、ムクドリなどの鳥の観察をしました。観察していると、「カッコウ、カッコウ」と鳴く声が。中村先生は、カッコウについての研究で著名な先生です。すぐに木の枝にとまっているカッコウを見つけ、その鳴き声を聞きながら、「カッコウが卵をオオヨシキリの巣に産み落とし、生まれたヒナはオオヨシキリの卵を背中で巣から落としてしまう“托卵”という生態がある」ことなどを説明してくれました。
「カッコウ」と鳴く声は聞いたことがあっても、実際にその姿を見たことがない参加者がほとんどで、初めて見るカッコウの姿に喜ぶ声があちこちから聞こえていました。

最後に、中村先生は子どもたちに、「自然の中で思いきり遊んだ経験は、大人になってからも大きな力になります。子どものうちに、自然や生き物を目で見て、聞いて、触って、匂いをかいで、五感をフルに使って自然に接してほしい」と伝え、学習会を終えました。

参加した子どもに話を聞くと、「ヒヨドリのきれいなばら色の卵を見ることができて楽しかった」と笑顔で答え、保護者の方も、「子どもも塾通いなどで忙しいので、今日は親子一緒に自然の中で遊べてよかった」と話し、改めて自然のおもしろさ、魅力を感じたようです。

B&G公式サイト:ムクドリの卵 ヒヨドリの「ばら色の卵」。
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