水辺を学ぶ 海や川の安全教育講座

海や川の安全教育講座

Lesson3 落水時の自助と救助

もしも海や川に落ちてしまったら、どのように対処をすればよいのでしょうか。自分が落水した場合と、落水した人を助ける場合について、筑波大学の椿本昇三さん、日本ライフセービング協会の飯沼誠司さんに実技を交えて教えていただきました。

落水時の対処

解説:筑波大学 体育系 教授 椿本 昇三

再生時間:2分58秒

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自分自身の落水に備えた体験学習が、命を守ることに繋がります。そして、浮いた状態で救助を待てるテクニックを身につけましょう。

  • 浮力体を探して呼吸を確保
    もしも落水したら、第一に呼吸を確保しましょう。次に、ペットボトルや着ている服を利用して浮力体を作り、救助を待ちます。
  • パニックを防ぐ体験学習
    落水時に最も大切なことは、慌てず、パニックにならないことです。そのために年に一度でも体験学習を行い、サバイバルテクニックを習得してください。

身近な物を使った救助の仕方

解説:筑波大学 体育系 教授 椿本 昇三

再生時間:1分53秒

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おぼれている人を見かけたら、どのように救助したらよいのでしょうか。身近にある物が救助に役立つ場合があります。

  • 浮力体を探す・作る
    救助用具がない場合にも、自分の服やバッグ、ビニール袋など、身近にある物で助けることができます。
  • 自分の安全を確保する
    救助の原則は、慌てず、救助を行う自分の安全を確保することです。その上で、危険の少ない救助方法を考えて行動するようにしましょう。

ペットボトルでの救助と練習

解説:筑波大学 体育系 教授 椿本 昇三

再生時間:2分36秒

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ペットボトルは水に浮くためにたいへん有効なアイテムです。ペットボトルを上手に利用した自助と救助の方法を紹介します。

  • 救助で投げる場合
    空で投げると不安定なため、2cm程度水を入れて安定させます。ペットボトルに紐を結んでおくとおぼれている人を引っ張ることができます。
  • 自助に使う場合
    落水した人はペットボトルをお腹や胸、あごの下に持って顔を水面に出すように利用しましょう。

救助の手順

解説:特定非営利活動法人 日本ライフセービング協会 指導員 飯沼 誠司

再生時間:4分00秒

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落水は死亡事故に直結する最も恐ろしい事故の1つです。万一の際に落水者を救助する手順を紹介します。

  • 救助の3つの原則
    まず「慌てずに救助を行う自分自身の安全を確保する」、その上で「危険度の少ない方法で助けることを考え行動する」、「決して無理をしない」。この3つをしっかり覚えましょう。
  • 救助の8つの手順
    一般の方は1〜4を実施します。5からはライフセービング等の訓練を受けた人が行う方法です。
    1. トーク 声をかける、大声で人を呼ぶ
    2. リーチ 手足を差し出す、棒を差しのべる
    3. スロー 掴まれる物を投げる、浮く助けになる物を投げる
    4. ウェイド 陸上の固定物に掴まりながら水中に浸かって助ける
    5. ロウ ボートやサーフボードなどを漕いで救助に向かう
    6. スイム 泳いで救助に向かう
    7. トゥ 水中で人を引っ張る
    8. キャリー 水中から陸上の安全なところに運ぶ

サバイバルスイムの基本

解説:特定非営利活動法人 日本ライフセービング協会 指導員 飯沼 誠司

再生時間:7分18秒

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サバイバルとは、遭難や災害などの生命の危機から何とかして生き残るという意味です。もしもの時に水中に浮いている技術をサバイバルスイムといいます。

  • スカーリング
    手の平で水をかき分け、寄せ集めて、水を掴む基本技術です。キックボード(ビート板)に座り、手を使って回転や左右への移動を行って習得しましょう。
  • 立ち泳ぎ
    足首と膝を曲げ伸ばしたり、円を描く動作による巻き足という立ち泳ぎを紹介します。立ち泳ぎを覚えたら、スカーリングと併用してみましょう。
  • ヘルプシグナル
    立ち泳ぎや浮き具を使って浮いている際、片手を大きく左右に振って助けを求める合図を「ヘルプシグナル」といいます。

※このページに掲載している動画およびクイズは、ウォーターセーフティー ニッポン(水の事故ゼロ運動推進協議会)が作成し、本サイトに掲載するのにあたりB&G財団が一部を改定いたしました。
なお、B&G財団が設立発起人の一端を担ったウォーターセーフティー ニッポンは、2014年3月に活動を終了いたしました。皆様のこれまでのご支援・ご協力に改めて厚く御礼申しあげます。