2013年度 オプティミスト級アジア選手権大会にB&G海洋クラブから8人の選手が出場
~14ヵ国のジュニアセーラーが葉山の海で競った6日間~
アジアを中心に、世界14カ国から105人の選手が大集合!
8月24日(土)から8月29日(木)の日程で、2013年度 オプティミスト級アジア選手権大会が、神奈川県葉山町(県立葉山港ヨットハーバー)で開催されました。同大会が日本で開催されるのは9年ぶりのことになります。
参加したのは、日本を含むアジア圏10カ国に加え、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、そして東欧のチェコがオープン参加でエントリー。計14カ国から集まった105人のジュニアセーラーたちが、夏の葉山沖で熱い戦いを繰り広げました。
日本代表24人のうち、B&G海洋クラブから9人が出場!
開催国の日本は、厳しい国内選考を経た24人の精鋭がナショナルチームを結成。B&G海洋クラブからも、日頃、練習に励む9人の選手がチーム入りを果たして活躍しました。
安定した強さで、シンガポールが1位から5位までを席巻!
世界選手権3連覇中のシンガポール勢が、アジア大会でも実力を発揮。24人の選手が出場した日本に次ぐ12人の選手団を結成し、計9レースの総合成績で1位から5位までを獲得。1位から15位までの成績を見ても、9人の選手が名を連ねました。
また、10人の選手を揃えたタイも大いに気を吐き、6~7位、9、12、14位と、上位15位以内に参加選手の半数に当たる5人が入る結果を収めました。
※以後の写真:愛媛県セーリング連盟 青野康広
・4人の選手が参加したB&G兵庫ジュニア海洋クラブ代表、西村将弘さんの感想
選手は全力でがんばりましたが、 楽しかった素晴らしい経験と共に多くの課題の残る大会となりました。
圧倒的な強さを見せたシンガポールは、チームの組織力が日本や他国のチームとは違うと思いました。日頃からナショナルチームを組織して、毎日練習しているシンガポールのようなチームは、それぞれの選手の連携や協力をしっかり行い、チームレースのみならずそのチーム力をフリートレースでも生かしてチームで戦略を立て、全員が好成績を収めます。
日本チームは、個々の能力は高いセーリング技術を持っているとしても、国際大会に向けて組織されるナショナルチームとしての活動の期間が短いので、チームというよりも個々の集合隊であり、強い団体のチームに個人で戦いを挑むという感じがしました。今後は、もっとチームとしての組織力を強化して挑めるような体制がつくれればいいなと思いました。
成績はいまひとつながらも、選手たちがナショナルチームとして選出されてから過ごした期間は、かけがえのない経験となったと思います。素晴らしい経験と素晴らしい友達を世界中に作って、選手の皆が一回りも二回りも成長しました。この経験を生かして、また新しい目標に向かってがんばってほしいと思います。
・日本勢で最上位につけたB&G福岡ジュニアヨット海洋クラブ、小柳倫太郎選手(中1)の感想
運命の3月20日(2013年ナショナルチーム最終選考会の閉会式)がやってきました。選手は成績順で座り、前のホワイトボードでは上位29名がナショナルチームに入れるようになっていました。何度も何度も繰り返し数えたら、僕は29位。「よっしゃ、行ける!」と思いました。
アジア大会に行けると決まったら、とても嬉しくて興奮し、閉会式が終わって会場をあとにしたら、涙が出て止まりませんでした。
その後、他の選手はみんなナショナルチームの合宿などでレベルアップしているのではないかと思って、とても心配になり、色々な事が不安になっていきましたが、葉山の会場に行ってからは色々な国の人達との交流がとても楽しくて、緊張がほぐれていきました。
レースではシンガポールとタイの選手がとても速く こんなに速い人がいるのかとビックリしました。何度かシンガポールやタイの選手も抜けそうになりましたが、できなかったのでとても残念です。
今回のレースで僕の良かったところは、スタートとコース取りです。逆に課題も見つかりました。それは、技術です。シンガポールやタイの選手に比べると、とても練習量が少ないですが、これからは短い時間を利用して、少しでもシンガポールやタイに追いつくように頑張りたいと思います。
・今年7月にイタリアで開催されたOP級世界選手権大会に出場した西村宗至朗選手(B&G兵庫ジュニア/中2)の感想もいただきましたので、その一部をご紹介します(世界選手権ナショナルチームレポートより抜粋)。
レースの振り返り:スタートでは、上側はほとんどシンポールの選手が独占して、なかなか入ることができませんでした。ほとんどが中央付近からのスタートになり、上手に前に出ることができませんでした。また、スタートで下位になってしまったら、自分が思っているコースが取れず、逃げのタックが多くなってしまい、日本のレースとは違って上位に挽回することが難しくなりました。
印象に残った選手:シンガポールの選手です。スタートも完璧で、スピードや上り角度がすごかった。
みつかった課題:確実に有利なサイドからスタートすること。また、チームレースの技の応用が少し足りなかったと思います。
今後の目標:世界選手権で学んだスタート、コース取りなどすべてのことを頭に入れ、それを自分のものにできるよう、がんばりたいです。