■ 概要
アクアスタディプログラムは、アクアリズム運動プログラムの主要な目的の一つである泳ぐ技術の習得と泳ぐ楽しさの習熟をねらいにおいています。
アクアスタディの導入はバタ足やワニキック、ビート板キックなどのキックの学習から始め、けのびやビート板キック、面かぶりキックへ展開していきます。水泳技術に合わせて、水深や距離、時間などの運動負荷を計画的に増やし、ヘルパーからビート板へ展開していきます。
アクアスタディプログラムを構成する運動要素について、その内容とスキル習得の確認事項を整理しておきます。
「B&Gアクアリズム運動プログラム」
〜アクアスタディ〜
- 「浮き身」
水中で重心を移動させながら水面に顔をつけて、水中で目を開けたり、口や鼻から息をはいたりする運動です。
- 「けのび」
両足までしっかり壁を蹴って、両足をそろえて頭を挟み、それに合わせて両足を伸ばします。手から足まで一直線に伸びるような姿勢が理想です。けのびの習得は次のことができているかを観察することで確認できます。
- 壁をきちんと蹴っている。
- 5M進む。
- 身体がぐらつかない。
- 両手をそろえて頭を挟み、手から足までが一直線に伸びている。
- 「ビート板キック」
ビート板を使って、膝を適度に曲げ、足首を伸ばして水中に蹴り込む運動です。
ビート板キックの習得は、次のことができているかを観察することで確認できます。
- 膝を適度に曲げて足全体で水を蹴っている。
- 足を左右交互に蹴っている。
- 足首がのびている。
- 「面かぶりキック」
けのびの姿勢で、キックをする運動です。面かぶりキックの習得は、次のことができているかを観察することで確認できます。
- 頭を両手で挟み、手から足まで一直線に伸びている。
- 顔を水につけたままキックで進む。
■
プログラム名
「エンジンをつけよう2」
詳しい動画はこちらから
■ 指導ポイント
- 水面をしっかり足の甲で叩くことができるように、指導者は声をかける。
例:「足でお水を叩こう」
- 正確な膝動作の確認事項
- 足首から足先までがしっかり伸びている。
- 膝を中心に曲げるのではなく、太腿から大きく動かしてキックをする。
- 足の甲でしっかり水を蹴り上げる。
- 水面より20cm程度下のあたりを蹴る。
- テンポよいキックを行う。
- ここでは板キック(ビート板を使ったバタ足)を習得する。
- ビート板の持ち方、顔付けを身につける。
- 各個人にあったポイントや声かけをする必要があり、必ず最後に褒めてあげること。それにより、幼児のモチベーションが上がり、次回への動機付けを図ること。
- 補助をする際は目線を幼児に合わせて声をかけること。
例:バタ足のリズムに合わせて「トントントントントントン……」
■ その他
- 正確な動作、不正確な動作を指示して、その違いを幼児が理解できるようにする。
- 補助をする位置は幼児の身体に対して次のようなポディションが基本である。
- 水慣れ=前
- けのび=横
- ビート板キック、面かぶりキック=後ろ