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平成20年度「B&G指導員研修会」を開催
    〜 全国の指導者と力を合わせて"B&Gプラン"の推進を! 〜

■ 今年から一般募集も行い、定員を超える150名が参加

 平成21年1月21日・22日の2日間、東京の日本財団ビル2階会議室にて「B&G指導員研修会」を開催いたしました。
 この研修会は、B&G指導員の有資格者をはじめ、B&G担当者を対象に、財団事業や幅広い分野の新しい知識・情報を提供することを目的としています。また、財団職員や指導者間のネットワークを深めることも期待されています。

 開催にあたり、B&G財団広渡専務理事は「130名定員のところ、150名のみなさまに参加いただき大変感謝しています。昨日のオバマ大統領の就任演説のなかで、国民の意見を反映した国づくりをしていきたいと述べていましたが、我々も、みなさまからの色々な意見に耳を傾けて事業を創出していきたいと考えています。2日間有意義に過ごしていただき、みなさまと手をとって地域住民の健康のために"B&Gプラン"を推進していきたい」と挨拶しました。

 参加者のみなさんは、自分自身の資質の向上を目指して、熱心に講義に耳を傾けていました。

研修会の様子

満員御礼!
全国の141海洋センター・1クラブから
150名の指導員が出席


B&G財団 広渡 英治専務理事による開会のあいさつ

B&G財団広渡 英治専務理事開会あいさつ


■ 「スポーツを通した地域づくり」二宮清純さんが基調講演

「地域密着型スポーツクラブが日本のコミュニティを再生」

 スポーツジャーナリストとして国内外で幅広い取材活動をされている二宮清純さんによる基調講演が行われました。
二宮さんは講演の中で「種をまかなければ作物ができないのと同じで、スポーツ強化において1番大切なのは、底辺拡大(普及)だ。底辺が拡大されれば、自然といい選手が出てきて強化につながる」と話されました。
また、「B&Gは、企業に頼らない地域密着型の先がけ。新潟県でのJリーグクラブの立ち上げが、産業振興・地域振興につながった良い例であるように、地域密着型のスポーツクラブをつくるということは、日本のコミュニティを再生することにつながる」と"スポーツを通した地域づくり"の大切さを熱く語りました。
最後に、"キャプテン"の愛称で知られる川淵三郎さんを例に「やりたいことをやるのがリーダー!リーダーに必要な『パッション』『ミッション』『アクション』を持って、地域の指導者としてがんばってほしい」と参加者を激励しました。
参加者からは「指導者としての自覚を再認識する良いきっかけとなった」との感想が数多く聞かれました。

二宮清純さんによる基調講演
 
二宮清純さんによる基調講演
「スポーツを通した地域づくり」


■ 判例からスポーツリスクマネジメントを考える

「スポーツ事故は絶対に防ぐことができないという認識が必要」 

  キーストン法律事務所代表弁護士菅原哲朗さんによる講義「スポーツ施設における賠償事故例」が行われました。
 講義では"小さな危険と大きな安全"というスポーツ少年団の標語をあげて「スポーツ事故というものは絶対に防ぐことができないものだという認識が、リスクマネジメントにおいて一番ポイントとなる。安全のルールを守ることが大切」と説明されました。
  また「スポーツ事故が新聞に出た時は見逃さないように」と先例を学ぶことの大切さを教えていただきました。
 参加者からは「今まで事故がなかったのは運が良かっただけ。有事の際の対応について考えておかなければならないと思った」「利用者の命を預かり、施設を運営していく上でとてもためになった」という感想が聞かれました。
弁護士菅原哲朗さんによる講義
 
弁護士菅原哲朗さんによる講義
「スポーツ施設における賠償事故例」


■ 鳥取県倉吉市関金B&G海洋センターのカヌー教室

「周囲との連携協力が成功のカギ」

 海洋センターの事例発表として「鳥取県倉吉市関金B&G海洋センターのカヌー教室」が報告されました。
 担当者の三浦伸宏さんは「カヌー教室を実施したことにより、住民の艇庫に対する認知度を上げ、利用促進につなげることができた。カヌー協会や保護者と連携協力をとったことが、教室が成功した要因だったと思う。山梨県の精進湖の『B&G杯全国少年少女カヌー大会』を目標として練習し、入賞することができたので、子ども達は"やればできる!"と感じることができた。今後も誰でも気軽に、個々人に合わせたスポーツを楽しめる施設としていきたい」と明るく説明され「参加者のみなさんのセンターでもこのような教室を開いていただき、全国大会で戦えるとうれしい」と締めくくりました。
 活き活きとした三浦さんの話を聞いて、自分達でもやってみようと感じた参加者がいたことでしょう。
三浦伸宏さんによる事例発表

倉吉市関金B&G海洋センター
三浦伸宏さんによる事例発表


■ 管理栄養士から学ぶ!食事トレーニング

「体づくりには"栄養フルコース型”の食事と睡眠が大切」

 明治製菓ザバス スポーツ&ニュートリション・ラボの奈良典子さんからは「考えて食べる!実践・食事トレーニング」について講義いただきました。奈良さんは管理栄養士として、オリンピック選手やプロアスリートの栄養指導をされています。
 "パワーアップは1日にしてならず"を合言葉に「いくらすばらしい練習をしても、運動で疲労した体を修復できなければ、体を大きくすることはできない。『栄養フルコース型』の食事(主食、おかず、野菜、果物、乳製品の5つをそろえた食事)と睡眠をとることが大切」と話されました。
 参加者からは「健康づくりの視点から、食事と運動のバランスをアドバイスできると感じ、スポーツをするだけの施設ではないB&Gをアピールしていきたい」という声がありました。
奈良典子さん による講義

ザバス スポーツ&ニュートリション・ラボの
奈良典子さん による講義
「考えて食べる!実践・食事トレーニング」


■ 自然体験の重要性

「自然をとおして子どもは成長する!」

 明治大学の星野敏男教授には「子どもに大切な自然体験」についてお話いただきました。「子どもの頃の体験が、大人になっても大きく影響してくる。しかし、日本の子どもは外で遊ばないし、学校に通うようになると、教わる多くの知識は教科書からになり、実体験から学ぶことが減ってくる。だから、私たちは、グローバル化する世界の中で将来の日本や日本文化を担うであろう青少年に、今必要とされる体験を提供していかなければならない」と説明されました。
 参加者からは「子どもたちにしてあげられること、大事なことが少しわかったような気がする」といった感想が聞かれました。
明治大学の星野敏男教授による講義

明治大学の星野敏男教授による講義
「子どもに大切な自然体験」


■ 参加者の声

滋賀県野州市中主B&G海洋センター 中野 良博さん 大分県玖珠町B&G海洋センター 梶原美智子さん

 
玖珠町でも総合型スポーツクラブを立ち上げているので、二宮さんのお話はとても参考になりました。
 この研修会には1年おきに参加していますが、多くの人とネットワークがつくれるところがいいですね。今回もいい情報交換ができましたので、地元に戻ってから活かしたいと思います。



栃木県芳賀町B&G海洋センター 山本 恭子さん 茨城県常陸太田市水府B&G海洋センター 中村鎮力さん

 
役所では、研修会に参加する機会があまりないので、指導員研修会はいい刺激になっています。どれも役に立つ内容だと思いました。地元で教室を実施しているので、その時には、今日学んだことを地域のみなさんにお話していきます。


 指導者のみなさんは、講義だけではなく、指導者養成研修の時の教官や同期との再会や新たな出会いをとおして、色々なことを感じ、学ばれました。さらなる飛躍を目指さし、一緒に日本を元気にしていきましょう!