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「第4回 モデルセンター講習会(転倒・寝たきり予防プログラム)」を開催
日本財団助成事業)

 平成20年1月25日(金)から26日(土)までの2日間、海洋船舶ビル10階会議室にて、転倒・寝たきり予防プログラム(以下「転プロ」)の「第4回 モデルセンター講習会」が開催されました。

 この講習会は、すでに「転プロ」を導入しているモデルセンター・導入センターのほか、今後の導入を検討している海洋センターの担当者、保健師の方々を対象に、現場ですぐに活用できる実践的なプログラムを学ぶとともに、指導者のスキルアップと相互のネットワークを広めることを目的に毎年開催されています。

 北は北海道、南は鹿児島までの33センターから計45名が参加し、専門講師による講義や実技事例発表、グループディスカッションなどが行われました。特に実技事例発表では、すぐに現場で役立つプログラムを数多く学びました。

 開催にあたり、B&G財団大島常務理事は、「この『転倒・寝たきり予防プログラム』は5年目を迎え、23ヶ所のモデルセンター、17ヶ所の導入センターを拠点として、順調に普及してきおります。
 今回の講習会は、皆さんから、特にご要望の多かった“実技プログラム”を中心に、今後の事業展開にすぐに役立つ内容で構成されています。また、モデルセンターの方々にご協力いただき、これまで実際に行ってきたプログラムを「事業報告書」として取りまとめ、その考察も行います。
 この講習会でたくさんのことを吸収していただき、指導者相互のネットワークを広げてほしいと思います」と挨拶しました。
B&G財団大島常務理事 挨拶をするB&G財団大島常務理事



■実技事例発表 ―すぐに使える7つのプログラムを紹介―

 講習会1日目、まずは実技事例発表から始まりました。教室ですぐに使える7つのプログラムが紹介され、参加者もそれぞれ実際に体験しました。

・B&G財団…(1)「水戸黄門体操」
・米原市伊吹B&G海洋センター(滋賀県)…(2)「ピンポン玉ウォーキング」と(3)「みんなでスクワット」
・積丹町B&G海洋センター(北海道)…(4)「クロストレーニング」
・南部町名川B&G海洋センター(青森県)…(5)「難回!どっち?」と(6)「ペンギンになろう」
  ※難回は、「何”回”やるのか判断が”難”しい」という意味の造語です。
・横芝光町横芝B&G海洋センター…(7)「フリフリグッパー」

 以上7つのプログラムが紹介されました。
 すぐに使える、楽しいプログラムを体験しながら学べるとあって、参加者にはたいへん好評でした。


積丹町 (4)「クロストレーニング」…指定されたルートに沿って歩いていくゲーム。記憶力とバランス感覚を養います
南部町名川 (5)「難回!どっち?」…リズムに乗ってストレッチ。バリエーションがいくつかあり、判断力も試されます
横芝光町横芝 (7)「フリフリグッパー」…リズムに乗って足踏み運動。歩行に必要な筋力とバランス感覚を養います




■高齢者にもできる実践“もどし体操” ―メディカルケア 宮田トオル 院長―

 続いて、メディカルケア 宮田トオル 院長から、器具もスペースもいらずに、いつでも気軽に行うことができる“もどし体操”について、実技を交えながら講義いただきました。

 “もどし体操”は、
皮膚の緊張バランスを整えて体の動きを楽にする
  私たちの体の皮膚は一枚でつながっています。つまり、どこかで皮膚の緊張がおきれば他の皮膚も引っ張られてしまうのです。また、緊張を起こしている間接部は動きが悪くなるのです。もどし体操によって、皮膚の緊張をとることは体を楽に動かせる一番の近道となります。

皮膚にゆとりが生まれ痛みを和らげる
  もどし体操によって、皮膚にゆとりが生まれると血液やリンパの流れが良くなり、筋肉や関節の痛みを和らげることができます。

 などの特徴が挙げられます。講義終了後、参加者からは「これまで、ある程度お決まりのストレッチを行ってきたが、今後は、この“もどし体操”を取り入れながらやっていきたい」との感想が聞かれました。
宮田トオル 院長 宮田トオル 院長



■転倒・寝たきり予防事業の評価 ― 身体教育医学研究所 岡田 真平 研究部長 ―

 2日目、最初の講義は、身体教育医学研究所 岡田 真平 研究部長から「転倒・寝たきり予防事業の評価」について、「転プロ事業報告書/モデルセンター評価一覧」に基づいて講義いただきました。

 講義では、「組織的な連携・協力」「執行部の理解」「教室開催の頻度」「プログラム対象者の発掘」など、13項目の評価基準の集計結果を見ながら、改善のアドバイスや今後の事業展開などについて、説明をいただきました。

 講義を受けた参加者からは、「自分のセンターの評価を知り、他のセンターの評価を聞くことで、改めて問題点が浮き彫りになりました。感謝します」との感想が聞かれました。

 また、講義終了後に2つのモデルセンターで実際に起こった事故事例の報告が行われたほか、それぞれの担当者が抱える悩みや普及展開にあたっての問題点などを、グループディスカッションで話し合いました。
 話し合いを終えて、「事故事例の報告は、すべての海洋センターが抱える不安要素であり、これを共有することができたことは非常に良いことだと思いますし、大変参考になりました」などの意見が聞かれました。
岡田 真平 研究部長 岡田 真平 研究部長



■研修会を終えて―参加者の感想―

 「他の海洋センターで取り組まれている各種プログラムを知ることができ、非常に参考になりました。私たちのセンターでも私たちの町に合ったやり方にして活用していきたいです」

 「普段は、他の海洋センターとの情報交換など、直接、話ができる機会がなかなか無いので、この講習会はとても良い機会になっています。来年度以降もぜひ継続していただきたいと思います」

 「グループディスカッションでは、保健師同士の情報交換の場があれば、もっと良かったと思います。今回の実技事例の発表や専門講師による講演は、すぐに教室で行える内容なので、とても良かったです。今後も年1回は開催してほしいと思います」

交流を深めた参加者のみなさん


日本財団助成事業 ありがとう競艇