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「水に賢い子どもを育む年間型活動プログラム」モデルセンター研修会開催!(日本財団助成事業)
            〜 今後の展開に大きな期待がふくらむ 〜

 

 平成20年5月10日(土)・11日(日)の2日間、東京で「水に賢い子どもを育む年間型活動プログラム(水プロ)」モデルセンター研修会が開催されました。これは、「水プロ」指導者の連携を深め、意識の共有化を図ることやスキルアップを目的としており、全国の「水プロ」を導入している小学校の先生と海洋センター指導者15名が参加。あいにくの雨降る中での研修となりましたが、葛西臨海公園でのフィールドワークをはじめ、『総合的な学習の時間』の方向性などを学び、より効果的に「水プロ」を展開していく上での“ヒント”をつかむことができました。今後の展開に大きな期待がふくらみます。


東京都葛西臨海公園でのフィールドワーク

【1日目】 

 研修会は、B&G財団の事務所がある東京都の海洋船舶ビル内で行われました。はじめに開講式が行われ、B&G財団専務理事広渡英治が挨拶。参加者の自己紹介の後、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官の田村学氏による講演がありました。『総合的な学習の時間』に係わる指導要領と方向性についてと題したお話は、学校の先生にとって、大変興味深い内容でした。

 「平成21年度から『総合的な学習の時間』は週に2時間程度と少なくなりますが、これは後退ではありません。学習指導要領にきちんと明示されたことは大きな進歩なのです。『教科』の時間で学べることは学び、『総合』の時間では、体験を体験のままで終わらせるのではなく、探究的な学習に仕立てていくことが必要です!」

講演後は、田村氏をファシリテーターとして、各校の課題について話し合いました。

 「前任者が異動したら、できなくなったとならないように、『水プロ』を学校全体の財産にしていくことが必要なのかも」 「プログラムがマンネリ化してきているということは、違う視点で考えると、プログラムが安定化してきていることだと思う」 といった声があがりました。



文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官 田村学氏
各校の課題をふせんに書き出して・・・
出てきた課題をグルーピングしていきます


 午後は、 会場を葛西臨海公園に移して、自然教育研究センター主任研究員古瀬浩史氏を講師としてフィールドワークを行いました。雨の中の活動となりましたが、参加者は、寒さに負けず、一生懸命に干潟の生物を探しました。

 古瀬氏の「効果的なプログラムを展開するには『地域資源(人・自然・施設)の活用』と『自然観察からの展開』がとても大切!」との話に、参加者は納得した様子でした。



自然教育研究センター主任研究員 
古瀬浩史氏(左)

干潟の土をすくって、水でさらいます
何がいるかな〜?

小魚、カニ、貝など色々な生き物を発見!
葛西臨海公園は、東京で1番のバードウォッチング場です!
野鳥園のガイド中村さんからは、バードウォッチングのコツを教えてもらいました

【2日目】

 2日目は、『野外活動の安全管理』からスタート。人員確認やライフジャケット着用の重要性、教師や指導者の安全管理業務などについて学び、“安全はすべてに優先する”のだということがわかりました。
  また、各校の成功例や失敗例について話し合い、情報の共有化を図りました。日々 「水プロ」の活動情報を
発信して、情報を共有化することは、とても大切なことです。「インターネット活用教育実践コンクール」で入選した鹿児島県大泊小学校のブログの説明を受け、参加者達は自分の学校でも、ブログをやってみようかな・・・と思っているようでした。



安全学習:腕よりも、経験よりも、まず “みはり”

大泊小学校の後藤先生が、ブログについて説明
各校の成功例と失敗例を発表し合いました





【参加者感想】

今回の研修会に参加して、他校の「水プロ」プログラム内容、成功例・失敗例や気をつけることなどを知ることができて、非常に参考になりました。今日来るまでは不安がたくさんありましたが、不安が解消し、期待が大きくなってきました。対象が3年生なので「楽しかった」で終わらせないために、その後の展開を考えたいと思います。2日間ありがとうございます。

「体験を体験だけで終わらせず、子ども達に探究のプロセスを身につけさせる」「主役は子ども達である」など、この研修に参加しなければ学べなかった多くのことに気づき、学ばせていただきました。干潟では雨が降り、とても寒い中での活動でしたが、2日間で色々な人とお話しして、みなさんの「水プロ」に対する熱い思いを肌で感じることができた研修会でした。本当にありがとうございました。これからの「水プロ」が楽しみです。



全員で記念撮影 雨の中おつかれさまでした!