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日本財団 2008親と子のふれあいキャンプ IN 四万十源流
  

 朝夕の風が涼しくなってきた9月6日、四万十川の源流を有する高知県津野町で『2008 親と子のふれあいキャンプ IN 四万十源流』(主催:四国ブロック地域海洋センター連絡協議会 主幹:津野町東津野B&G海洋センター・津野町教育委員会 協力:B&G財団)が一泊二日の日程で開催されました。
  この事業は、親子での自然体験活動を通じて、協力し合い、話し合い、お互いが成長し、“親子の絆”を深めることを目的に、日本財団からの助成を受け、財団法人小野田自然塾と協力し、昨年度から実施しているもので、今年度は、全国10ヶ所で親子を対象にしたキャンプ事業を展開しています。
 今回のキャンプには、財団法人小野田自然塾理事長の小野田寛郎氏も参加され、ご講演やご指導をいただきました。

集合写真


■ 目指すは、四万十川の源流点!

 雲が少し厚めに広がる天気のなか、『2008 親と子のふれあいキャンプ IN 四万十源流』は、津野町をはじめ、香美市や佐川町など、高知県の各地から11組22名の参加者が集まり始まりました。まずはじめのプログラムは、テント設営。このテント設営の良し悪しにより、キャンプを快適に過ごせるかどうかが決まります。今回は1家族に1つのテント。家族みんなで力を合わせてテントを組み立てました。そして、次は、竹を削って作る、食器作りです。ここで作った食器でキャンプ中は食事をしなければなりませんので、みんな真剣に竹を削っていました。
 食器作りが終わり、昼食を摂った後、いよいよ四万十川の源流点へハイキングです。ここ津野町は、四国カルストを有する四国山地に位置し、町の約90%が山林です。この津野町にある不入山(1,336m)の湧き清水が、日本最後の清流といわれる四万十川の源流です。

テントサイト テントはうまく張れました
食器作り ナイフを初めて使う子どもたちもいました
竹の食器 凝り性なのはお父さん!家でも使えるね
源流点の碑 これは「源流の碑」 源流点はまだ先です
四万十川源流点 源流点に到着 この一滴が四万十川を成すのですね
四万十川 キャンプサイトでは脇に流れる四万十川のせせらぎが常に聞こえました

 
■ 夕食の食材確保「アメゴのつかみ取り」

 四万十川の源流点を見学したあとは、今日の夕食の食材確保です。食料は、サバイバルゲームとアメゴのつかみどりで確保します。サバイバルゲームとは、各班で猟犬役と猟師役を決め、フィールドに隠された食材を探します。猟犬役はあくまでも食材を探し、猟師役に知らせることができるだけで、食料を回収できるのは、猟犬役から食料のありかを知らされた猟師だけです。フィールドには様々な食材が隠されています。たりない食事は、他の班と交渉して交換などすることは自由です。確保した食材でどんな食事をつくるのか、どのように交渉するのか、班のチームワーク、交渉術が光るゲームです。
 サバイバルゲームの後は「アメゴのつかみ取り」です。つかみ取りはキャンプサイトの上にある「四万十源流センター せいらんの里」の横を流れる四万十川(渡川)で行いました。川に放たれたアメゴは元気に泳ぎ回ります。子どもたちは、手でせき止めたり、岩の間に追い込んだりして、アメゴを捕まえようとしますが、アメゴも捕まるまいと必死に逃げ回ります。子どもたちも捕まえられないと、夕食の食材がなくなってしまいますので、アメゴを見つめる目は真剣そのもの。苦労してバケツいっぱいのアメゴを捕まえました。
 今夜の夕食は、バーベキュー。各班で獲得した食材も、仲良く分け合って食べました。捕まえたアメゴも、子どもたちがさばきます。「初めて魚に触った」・「手がぬるぬるになる」と話してくれました。

 夕食の準備中、東京から小野田さん夫妻が到着いたしました。小野田さんは長時間の移動の疲れも見せず、早速子どもたちに、「ナイフはね、こうやって持ってね」、「ここのところから魚をおなかを切るんだよ」と魚のさばき方を教えてくれました。
 


アメゴのつかみ取り アメゴを捕まえるのは一苦労
アメゴ でも、バケツいっぱい捕まえまました
サバイバルゲームで食料確保 サバイバルゲームで食料確保
小野田さん 小野田さんから直接教えていただきました
調理 包丁も上手に使えました
米とぎ お米も協力してとぎます
アメゴの串焼き アメゴの串焼き、おいしそう
竹炊飯 竹でご飯を炊きました
取材 高知新聞とテレビ高知の取材

  
今回のキャンプには、高知新聞社とテレビ高知から取材を受けました。キャンプの内容については、10月12日(日)午前10:55〜11:15 テレビ高知『がんばれ高知!!eco応援団』で放送されますので、ぜひご覧ください。

 
■ 夕食の後は小野田さんの講話

 楽しい夕食の後は、小野田さんから、「人間は水がないと生きられない」、「動物は火を使えないが人間は火を使うことができる」、「北斗七星かカシオペア座を見つけることができれば、北の方角を知ることができるよ」など、ルバング島での実体験を通じたお話をいただきました。
 小野田さんのお話のあとは、就寝前のロープワークの時間。簡単な結び方から、火事などの災害時の脱出に便利なロープワークなどについて、楽しく学ぶことができました。

小野田さんの講話 小野田さんの講話
ロープワーク1 ロープワーク 簡単ですね
ロープワーク2 親子で協力!

 
■ 山の朝は気持ちがいいね
 翌朝、朝靄に包まれたテントサイト
からは「およはよう」の声が聞こえます。しばらくすると、テントから子どもたちが元気に出てきました。ちょっと話を聞いてみると「よく寝られたよ」、「テントに寝て楽しかった」との感想を聞きくことができました。元気な子どもたちから、大人たちに目を移すと、少し疲れがとれていない様子、枕が違うので熟睡できなかったようです。
  朝の集いでは、ラジオ体操で軽く運動。眠っていた体もようやく目が覚めました。そして、朝食の時間です。今朝の朝食は食パン。フライパンを利用し、トーストにしたり、目玉焼きやハムエッグを焼いてパンにのせたり、各班で工夫をこらしていただきました。

  朝食の後は、小野田さんによる「親と子の絆」についての講演の時間です。小野田さんからは「人間の繋がりの基本となるのが、親と子のつながりであり、切っても切れない『絆』で結ばれているのが親子である。いくつかの親子が集まって集落となり、人を頼る気持ちが人間の自然の姿である」 と優しく語り掛けるような口調でお話をいただきました。






水が豊かなので、湧き水を利用しました
ラジオ体操1 朝靄のテントサイト 空気がおいしい
ラジオ体操2 朝食前のラジオ体操
朝食 大きな口で”ガブリ” おいしい
小野田さんの講演1 小野田さんはいつも笑顔を絶やしません
小野田さんの講演2 緑の中の講演会
小野田さんの講演3 真剣に聞き入る、お父さんお母さん

 
■ 森林セラピー体験と四国カルスト見学

 小野田さんの講演の後は、テントの撤収です。『来たときよりもきれいに』、『次ぎ使う人が気持ちよく使えるように』を合言葉に、家族が協力してテントを片付けました。
 楽しかったキャンプも、いよいよ最後のプログラムです。最後のプログラムは場所を天狗高原に移し、森林セラピー体験と四国カルストの見学です。天狗高原は標高1,400m、山口県の秋吉台、福岡県の平尾台と並ぶ日本三大カルストである四国カルストの東側、高知県と愛媛県の県境に位置しています。標高が高いため、冬にはスキーもでき、眼下には雲海の広がる幻想的な場所です。森林セラピー体験では、森のトンネルのような道を歩き、天狗高原の植物を観察することができました。
 今回のキャンプでは、親子の絆を深められるよう、様々なプログラムにチャレンジしてもらいました。子どもたちからは「もっとキャンプしたい」、「今日もテントで寝たい」とまだまだ自然体験活動を続けたいとの声がありました。秋が深まる中、親子の絆も深めることができた2日間でした。
  



集合写真朝露と緑のコントラストがきれいでした
小野田さんとの記念撮影 小野田さんとの記念撮影
テント撤収1 テントポールはこうやってたたむんだよ
テント撤収2きれいに後片付け
天狗高原 天狗高原からの眺め 雲海が広がります
セラピーロード1 この花はなんて名前?
セラピーロードには珍しい植物が
セラピーロード3 四万十川源流の不入山が見えました!
四国カルスト1 石灰岩が美しい四国カルスト
四国カルスト2 四国カルストには牛が放牧されています

 
■ 参加者の感想

 このキャンプは、高知新聞の募集記事を読んで知りました。もともと家族でキャンプしたいなぁと思っており、小野田さんもこられるとのことだったので、すぐに申し込みをしました。
  キャンプの内容は盛りだくさんで、期待したとおりでした。小野田さんの講演も聞くことができて、 本当によかったです。子どもも生き生きと活動していました。自分の子どもが、他の子供たちと、
どのようにして遊んでいるのかは、普段なかなか見ることができませんが、今回のキャンプで見ることができました。ありがとうございました。(田村さん)



集合写真