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平成18年度「B&G海洋性レクリエーション指導員研修会」開催
パラリンピック水泳競技 金メダリスト 成田真由美氏による基調講演も!

 1月25日と26日の2日間にわたり、港区虎ノ門の海洋船舶ビルにて、「平成18年度B&G海洋性レクリエーション指導員研修会」が行われました。
  この研修会は、B&G地域海洋センターのプールや体育館で地元住民のために各地で働いている指導員のレベルアップと指導者間のネットワークの強化を図ることを目的として、毎年行われているものです。
 今回は、全国から133名の指導者が参加し、テーピング、心肺蘇生法の新ガイドライン、指定管理者制度、インタープリテーションなどの講義のほか、パラリンピック水泳競技 金メダリストの成田真由美氏による基調講演に熱心に耳を傾けていました。

実際にテーピングを巻く山本教授

現場で役立つ応急処置!

  初日は、元オリンピック代表選手で日本体育大学の山本郁榮教授が、現場で役立つ応急処置として、テーピングの理論と実技を指導。参加者は、二人一組でテーピングの実技を行いました。ちなみに、山本郁榮氏は、格闘家山本キッドの父親でもあります。
 また、B&G財団 評議員の小峯力氏が理事長をつとめる日本ライフセービング協会 公認インストラクターの佐藤洋二郎氏が、心肺蘇生法の新ガイドラインを紹介。一次救命処置の見本を見せ、胸骨圧迫が15回から30回に増えたことに関して、「回数が増えたから大変と思うのではなく、目の前の人を救うためには、とにかくやるしかない」と、救命処置の大切さを訴えました。

心肺蘇生法の新ガイドラインの実演

「障害は、他人のせいにできません」 成田真由美選手による基調講演

 続いて、パラリンピック・アトランタ大会で金メダル2つを含む5個のメダルを獲得し、続くシドニー大会では金メダル6個(世界新5個)、銀メダル1個を獲得。アテネ大会では金メダル7個(世界新6個)、銅メダル1個を手にした、成田真由美選手による基調講演がありました。
 成田選手は、活発な小学生時代を送りましたが、13歳のときに脊髄炎を発症。両下肢麻痺の障害を負うことになりました。それでも、自動車の免許を取得して活発に行動するようになって水泳競技と出合うことができました。しかしまた、交通事故に巻き込まれて一層、障害が重くなりましたが、猛練習を続けて世界のトップスイマーとなりました。
 「障害は、他人のせいにできません。自分で戦っていくしかないのです。だから、常に目標を掲げて可能性に向かって突き進みたい。また、水泳を通じてたくさんの人と出会うことができました。ひと言でも他人から声を掛けられると、とてもうれしいものです。もし、歩くことができる人生だったら、そんな大切なことに気づかない人間になっていたかもしれません」
 コーチや会社の上司など、自分を支え応援してくれる人たちには、とても感謝したいと語る成田選手。会場に集まった指導員には、「コーチからもらう言葉は、選手にとって大変うれしいものです。ぜひ、選手一人一人の長所を見ながら声を掛け、力を伸ばしてあげていって下さい」と助言してくださいました。

金メダルを手に講演する成田選手
「選手一人一人の長所を見ながら、力を伸ばしてあげて!!」

参考になる事例発表

 二日目は、徳島市B&G海洋センターの佐藤公美所長が、指定管理者制度の事例発表で、管理運営方法や予算管理について話をされました。大分県玖珠町の森晋平さんは、「自動販売機の手数料徴収について興味を持った。玖珠町の海洋センターにも4社の自動販売機があるので、地元に帰ったら、早速、業者と交渉してみたい」と話していました。
 最後に、且ゥ然教育研究センター 主任研究員の古瀬浩史氏が、インタープリテーションについて講義を行いました。B&G財団では、平成19年度新規事業で水辺のインタープリターと、その手法を身につけるための指導者向け研修会を実施予定です。古瀬講師が「インタープリテーション」と「インタープリター」という言葉を分かりやすく説明してくれたおかげで、インタープリテーションの研修に興味を持った参加者もいたようでした。

インタープリテーションの講義を行う古瀬講師

研修を終えて 〜参加者の感想〜

茨城県かすみがうら市千代田海洋センターの山口英樹さん
今回、一番よかったのは、心肺蘇生法の新ガイドラインです。AEDの資格は持っていましたが、新しいガイドラインは受講していませんでした。指導者として、参加者のために役立つ情報を得ることができてよかったです。実際、溺者を目の前にしたら怖いと思ってしまいそうですが、”怖い”ではなく、やるしかないということを改めて認識しました。
愛知県新城市作手海洋センターの河合茂人さん
成田真由美さんの講演に、思わず涙が出ました。つらい体験も淡々と語っていて、すごいなと思いました。



熱心に講義を受講する133名の参加者たち